« 都知事選への関心がもうなくなった | メイン | 初めてF1のことを書いた »

民間に委託した

以前アホらしいことやるなぁ、そう思っていたことがあります。日本食からかけ離れた日本食レストランを憂いている一部の人たちの意見が発端だったようですが、海外で増えているというこうした日本食レストランの対策とやらで、農水省が認証制度を計画していました。つまり、正しい日本食を給するお店にお墨付きを与えるってやつですね。一体何を持って正しい日本食というのでしょうか。とにかく、何かをくくったり、自分たちで管理したり、そういうことが好きなんでしょうね。そのために税金を、それも海外で営業しているレストランに対して使う。とんでもない話です。

日本なら、どこの街にもある大衆中華のお店。チャーハンと餃子食べたり、レバニラ定食注文したりするお店。ありゃ、いわゆる中華料理じゃないですよね。例えば、中国政府が農水省がやろうとしていることを、始めたとします。そうしたら大衆中華のお店の看板はどうなっちゃうのでしょう。イタリア政府が合衆国に対して、「オマエの国はピザはピザではない」なんて宣言しちゃったりして。つまりは、そうしたことを我が政府はやろうとしているわけです。各国政府が同じこと始めたら、大変なことになっちゃいますよね。そんなこともわからないのが、日本のお役人。管理したがりの、税金つかいたがりなんです。

そう思っていたら農水省、「正しい日本食」を判断する統一の基準を設けない方針を決めたと発表しました。当たり前じゃボケがぁ、って言いたくなります。ちなみにやっぱり、この件に関する有識者会議とやらが開かれていて、「日本食の定義付けは難しい」と子供でもわかる結論を大層にも発表したとのこと。でもって、食材や調理方法など、各国・地域の実情に応じて総合的に判断するとか。評価にあたる民間組織は現地の料理研究家などで構成する方針に転換、ってやっぱりやる気かよ。民間に委託して制定した、「政府が正しいと判断した日本食」なんて、食べたいと思いますか。