右前打で本塁つくも憤死
ライオンズの松坂の移籍先候補が、レッドソックスに決まりました。まったく凄い移籍金額が付いたものです。でも、意外と知られていないというか、関心を持たれていないというか、この金額を松坂がもらうものだと思っている人が多いのには驚きです。何はともあれ、僕は日本人がメジャーリーグに行くことは、非常に喜ばしいことだと思っています。どんどん行って欲しいと思います。今回の松坂の移籍は、イチローが先鞭を付けたポスティング制度を使ったものです。これからも日本の球団は、FA資格を取って海を渡る前に、ポスティングで金儲けをたくらむケースが増えるはずです。移籍金の高騰はちょっぴり心配になりますけどね。
ところで、連日新聞やTV、インターネットの報道は凄いものでした。最近は、スポーツ系のネットマガジンを毎日見ていますが、少し疑問に思うことがあります。新聞と同じ書き方なんですね。新聞の場合、見出しの文字数などに制限があります。そのため野球用語に関しても、独特の表現があります。例えば、メジャーの球団をヤ軍、ド軍、メ軍、レ軍、マ軍などと表現します。これなどは新聞の見出し文字数の制限から生まれた表現の最たるものですが、もういい加減止めて欲しいと思っています。きちんとヤンキース、ドジャース…って書けばいいのに。こうした表現は、文字数だけが理由でなく、見出しによくわからない表現を使って、何のことだろうと興味を持たせ記事を読ませるという姑息な手段としても使われています。今回の松坂報道に関しては、レ軍という表現でレンジャースかレッドソックスか判断しかねて、わざわざ記事を読むなんてこともありました。
一例を挙げたわけですが、新聞用語というか文字報道でどうも野球だけ、昔ながらの表現を多用したり、わけのわからない略称を使うのが目に付きます。ここ最近では、DPO、LCS、PSGなんてのが気になった言葉ですが、一体何人の人がディビジョナル・プレーオフ、リーグチャンピオンシップ、ポストシーズンゲームのことだとわかったでしょうか。大体、PSGがポストシーズンゲームだなんて、じゃあプレシーズンゲームのことはどう書くつもりでしょう。加えて野球報道で多いのが、絶対に日常では使わない古くさい表現を多用することです。文章を書くことを生業としている僕ですが、こうした古くさい表現をある効果を狙って入れることはあります。でも、野球報道では効果を狙うのもなにもありません。それが当たり前のように死語を連発したり、日常では使わない言葉を使っています。多分書いている記者は、こういう表現が文字報道のあるべき姿だと勘違いしているのでしょう。残念ながら、野球の古くてダサダサな一面って、こういう部分から感じてしまうものだと僕は思っています。