オゾンホールのお話
地球温暖化だの、異常気象だの、地球を取り巻く環境に関しては、あまりいい話を聞くことが少なくなりました。でも、今日久しぶりに悪くないニュースを目にしました。破壊が進んでいたオゾン層が1997年をピークに回復傾向にある、という研究報告がジョージア工科大学の研究チームから発表されました。有害な紫外線の多くを吸収して、地上の生物を保護する役割を果たすという成層圏のオゾン層は、1979年以降減少していましたが、それに歯止めがかかったということです。地球規模の観測だけに、研究結果の公表にも時間がかかるようですが、オゾン層の回復にはもっと時間がかかるわけです。発表では、この状態が続いたとして、回復するのは今世紀の半ばということです。
研究チームの発表では、フロンガスの排出規制が効果を上げたとしています。大企業レベルでの取り組みはもちろんですが、市民レベル個々でのフロンの使用規制も確かな効果を得ているとか。何となく、嬉しい話です。よく「俺一人やったところで何になる」というニュアンスの発言をする馬鹿がいますが、このニュースは「俺一人」から始めれば大きなことができる、そういう話かも知れません。ちょっと大袈裟な言い方になりますが、僕はそういうことだと思っています。