好きな作家〜その1
プロフィールを書いた時に、好きな作家の中にジュール・ベルヌの名前を挙げました。近代SFの祖と言われる彼の作品は、小学生の頃夢中になって読みました。その頃読んだのは、「八十日間世界一周」「月世界に行く」「海底二万里」「地底旅行」「十五少年漂流記」だったと思います。学校の図書館に所蔵されていたベルヌの本はすべて読みました。当時は、大げさに言えばまさに血湧き肉躍るような、そんな精神状態で読みあさったように記憶しています。でも、そんなことはしばらく忘れていました。誰でも一度は読む古典を読んだ。そんな思いがあったかどうかはわかりませんが、とにかくベルヌの存在なんか忘れていました。同時期に読んだコナン・ドイルやH.G.ウェルズも同様です。とにかく彼らの作品の存在はどっかにいってしまったのでした。
再びベルヌの存在が気になったきっかけは、映画「Back to The Future」でした。パート3のラストで、ドクがマーティに自分のふたりの子供をジュールとベルヌだといって紹介します。映画の中での制作者の思惑などはともかくとしてそれを観た後、突然ベルヌの作品をまた読みたくなったわけです。で、創元SF文庫(写真)が数を揃えて出しているので、再び読むあさるようになりました。読んでみると、昔読んだそれは児童用に優しく平易に書かれていたことに気が付きました。特に物理や化学の解説部分です。今となっては多少荒唐無稽な部分はあるのでしょうが、詳細に書かれたその科学的な文章。ちょっと驚きました。
そしてまた、はまってしまったというわけです。子供の頃読まなかった作品も読みました。「悪魔の発明」や「地軸変更計画」です。ちなみに後者は、創元SF文庫ではつい最近刊行されたもの。合わせてコナン・ドイルやH.G.ウェルズも再び読んでます。特に、最近映画化された「タイムマシン」や「宇宙戦争」などは結構おもしろく読みました。「原作とちがうじゃん」なんて昔は言ったかも知れませんが、今はその違いを楽しんじゃうゆとりみたいなものも持っています。でも、邦題の「海底二万里」、これって原題は海里なんだよね。